川田議長、再び回答せず 奈良県香芝市議会議長への記者クラブ再質問状に

恣意(しい)的な議会運営をしているとして不信任決議を受けた奈良県香芝市議会の川田裕議長が、「偏向報道」を理由に奈良新聞のみ議場の写真撮影を不許可とした問題で、香芝・大和高田市政記者クラブが川田議長に提出した「どの記事のどの部分か」と質した再質問状に対し、期日(13日夕)までの返答はなかった。
報道機関7社が加盟する同記者クラブは3日、「どの記事のどの部分に偏向報道と感じたか」と質問状を提出。しかし、期日の5日夕までに返答はなく、11日に再度、同様の質問状を提出していた。
川田議長は14日、奈良新聞の取材に答え、記者クラブの質問状に回答しなかった理由について「(『偏向報道』とした記事の部分については)すでに奈良新聞の取材に答えている。自分と奈良新聞の問題で、個別案件についての回答は差し控える」と述べた。
川田議長は2日の市議会9月定例会で奈良新聞のみ撮影を不許可とし、本紙記者に「写真を使ったら訴える」と発言。報道陣の取材に「偏向報道のようなことがあった」と述べ、具体的な記事や部分は答えなかった。
その後、川田議長は5日、奈良新聞の取材に対し、「偏向報道」と感じたのは自身に対する不信任決議動議の賛成議員の起立数を数えず不成立とした記事(本紙7月11日付)で、見出しに起立を「無視」したとする表現などに「市民から苦情があった」としていた。