五輪柔道団体「銀」の新添選手、地元奈良県橿原市で報告会 「全力出し切れた」と感謝
パリ五輪柔道混合団体で銀メダルを獲得した奈良県橿原市出身の新添左季選手(28)=自衛隊=が23日、同市役所分庁舎(ミグランス)で大会報告会を行った。市民ら約100人が集まり、五輪での健闘をたたえた。
亀田忠彦市長はあいさつで、「五輪で活躍する姿から勇気と感動を大勢もらった。子どもたちにも大きな夢を与えてくれた。本当におつかれさまでした」と奮闘をねぎらった。
新添選手は「個人戦では思うような結果が出ず、切り替えて団体戦では日本チーム一丸で銀メダルを獲得できた。子どもたちのお手本となる内容ではなかったが、あの日の全力は出し切れた」と振りかえり、「代表内定からしんどい1年、思っていた以上にしんどい五輪だったが、夢の舞台で戦えただけでも人生かけて頑張ってきてよかったと思えた。応援してくれた皆さんのおかげ」と感謝を述べた。
質問コーナーでは、参加者から「柔道をやめようと思ったことは」と問われると、新添選手は「数えきれないくらいあるが、『世界一になれる』と周りに言われてきたおかげで続けられた。やめたい、嫌だと思うことはダメなことではない、と子どもたちに伝えていきたい」と答えると、会場から拍手が起こった。
また、市は同日、新添選手に市スポーツ特別功労賞と市スポーツ協会特別賞を贈呈。特別功労賞は市で第1号となる。