三郷町長選あす2月11日投開票 木谷氏が一歩リード、尾口氏が追う

官製談合防止法違反(入札妨害)の罪で大阪地検特捜部に在宅起訴された森宏範前町長(64)の辞職に伴う奈良県三郷町長選はあす11日投票が行われ、即日開票される。新人同士の一騎打ちとなり、これまでのところ、9年間町議を務めた経験と実績で現職町議らからも支持を集める木谷慎一郎氏(48)=無所属=が一歩リード。共産党から推薦を受ける元大和郡山市議の尾口五三氏(73)=同=が激しく追っている。
2010年以来14年ぶりの選挙戦は、失墜した町政に対する住民の信頼をいかにして取り戻すのかが最大の争点。前回の選挙では投票率(59.7%)の低さが目立つ形となったが、今回は両陣営の訴えに対し有権者の下す判断に大きな注目が集まる。
木谷氏は「透明で健全な町政運営」を第一に、行政手続きのデジタル化を推進することで不正が入り込む隙を減らし幅広く情報公開を行うと公約。選挙戦では各地域を歩きながら、町民一人一人に声をかけるなど地道な活動で支持を訴えている。
一方、尾口氏は「腐敗を一掃し、不正のないガラス張りの町政に」と意気込む。 福祉と暮らしを最優先し、安心・快適に住み続けられる町づくりを公約に掲げる。町民と対話を重ねながら「共に前に進んでいこう」と支持を呼びかけている。
同町はこれまで「SDGS未来都市」として、「誰一人取り残さないまちづくり」を基本理念に先進的な取り組みを進めてきた。これまでの評価すべき良い部分を今後も生かしつつ、町政の改革が進むことが期待される。
投票は11日午前7時から午後8時まで、町内11投票所で行われ、午後9時から同町スポーツセンター・アリーナで即日開票される。
2月1日現在の選挙人名簿登録者数は1万9069人(男8995人、女1万74人)。