迅速な医療活動へ 奈良市と奈良市薬剤師会が災害時の連携へ協定 市の要請で救護班編成し医薬品を提供
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奈良市はこのほど、災害などの発生時、迅速な医療救護活動の実施につなげようと、市薬剤師会(七海朗会長、約200人)と協定を締結した。市内に設けられる救護所などにおいて、調剤や医薬品の提供などで連携を図る。
市役所で行われた締結式で、仲川元庸市長は「薬剤師会にはコロナ禍、また日常的にも市民の健康維持に貢献いただいている。市で大きな災害が起きた時、初期医療提供の資材や避難者への指導などさまざまな支援を担っていただく。災害はどこでも起きうる。身近な相談役、医療の専門家の皆さんと協定を結ぶことでスムーズな連携を図れることは心強い」とあいさつ。
七海会長は薬剤師会が1995年1月の阪神大震災以降、各地の震災地支援で力を発揮してきたことを報告し、「行政と公的に協定を締結できることは、われわれにとっても喜ばしい。市と一体となって活動できることになり、頑張りたい」と述べた。
締結式には市薬剤師会から伊佐勝彦、中村純子、水本けい子の3人の理事も出席した。
協定は大規模災害が発生した場合、開設する救護所において市の要請に基づき、薬剤師救護班を編成し、医薬品の提供等迅速な医療救護活動を展開する、としている。