音羽山観音寺後藤住職の花だより - アレンジして食べます編 2023年9月上旬
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隣の九十余社神社の工事が終わり、白木の新しい神社に生まれ変わりました。前日に御霊がお戻りになり、住職も祭礼に参加しました。この日は参拝者も少なく、静かな九十余社神社と観音寺。スズムシが鳴くころに花が咲くというスズムシバナがあちらこちらに咲いていました。秋の気配が感じられます。
住職の初秋の庭と アレンジお昼ご飯
赤くて丸い花がありました。
「それね、テマリクサギよ。花が咲いた後そうなるの」
テマリクサギの花のあと
テマリクサギはピンク色の花でした。花が終わった方が赤いとは驚きです。住職はキキョウの花が終わったところを手でつんでいます。
「園芸種のキキョウは上を切ってもまた下から花を咲かせるの。参拝者に汚いところ見ていただくわけにはいかないから、見つけたら花がらを取っていくの」
キキョウの花がら摘み
もうすぐ重陽の節句の時期。菊の花はまだ咲いていませんが、他にも秋の花を飾るのでしょうか。
「ススキは飾らないわね。秋の七草として飾るけれど。でも見て!昨日まで咲いてなかったススキが開いてる」
どんどん秋らしくなっていきます。
ススキを見てうれしそうな住職
さてお昼の時間になりました。台所の流し台に赤くなりかけのゴーヤがありました。今日はそれを片づけようとしています。
「ゴーヤといえばチャンプルーよね。何入れるんだっけ?卵と豆腐?」
住職が作るチャンプルーは、ごま油で炒めて、本堂でときどき販売している観音寺特製香草塩を使います。たったそれだけなのに深い味わいです。
「観音寺に私が来たころ(約30年前)、高野山にお花(高野山流華道)を習いに通っていたの。沖縄から参加している人もいてね。仲良くなったの。沖縄の珍しいハムの缶詰(スパムらしい)とか持ってきて、ここで料理してくれたわ」
今回のチャンプルーはゴーヤ、卵、豆腐で作ってました。
「そうね。豚肉も使ってもよいのよね」と住職は自身に言い聞かせるように話していました。ひょっとしたら冷蔵庫に豚肉があって、後で気づいたのかもしれません。
住職の料理は、いただき物やお下がり、庭の野菜など今ある食材をアレンジしていただきます。今日はたまたま炊飯器に新米で炊いたご飯が入っていました。漬物はお寺で漬けたもの、みそ汁のみそは潤子さんのものか、信者さんからのいただきものです。なんだかごちそうになってしまいました。
住職流アレンジご飯
音羽山観音寺
山の中にある尼寺。桜井市南音羽
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。
17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門