奈良市の「監獄ホテル」2026年春にオープン 「星のや」ブランドで 星野リゾート
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星野リゾート(長野県軽井沢町、星野佳路代表)は14日、大阪市住之江区南港北1丁目のグランドプリンスホテル大阪ベイで、関西プレス発表会を開き、国の重要文化財「旧奈良監獄」(奈良市般若寺町)を活用した「監獄ホテル」を2026年春にオープンすると発表した。ブランドは、星野リゾートの5ブランドのうち、「星のや」に決定。非日常なひとときを味わうラグジュアリーなホテルとする。
ホテルの名称は、「星のや奈良監獄」。客室は、複数の独房を一つにつなげ、計48室を設ける。レストランやラウンジも併設する。「星のや」は、「夢中になるという休息」をコンセプトに、圧倒的非日常を提供するブランド。関西には、京都・嵐山に「星のや京都」がある。
監獄ホテルは当初、24年夏にオープン予定だった。星野代表は、オープンが2年ほど後ろ倒しになった理由について、「耐震工事に思った以上に分析や検討が必要だった」と説明。星野リゾートの担当者は、「計画の見直しに時間を要した」とした。
星野代表は同ホテルについて、「監獄だったことを感じながら、快適に過ごしてもらえる楽しい場所にする」と話した。
旧奈良監獄は、1908(明治41)年に完成。看守が立つ監視所を全体の中心に据え、複数の収容棟が放射状に伸びている。赤レンガ造りの建物は、歴史的価値が高く、意匠的にも優れた近代建築であるとして、2017年に国の重要文化財に指定された。