歴史文化

吉備池遺跡の大型瓦も 桜井市立埋文センター速報展「50センチ下の桜井」 22年度の調査成果を解説

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吉備池遺跡から出土した大型の丸瓦=桜井市芝の市立埋蔵文化財センター

 奈良県桜井市内で実施された発掘調査の速報展「50センチ下の桜井29」が、同市芝の市立埋蔵文化財センターで開かれている。2022年度の調査5件や遺物の再検討1件、3次元計測1件の成果について、出土遺物や写真・解説パネルを並べて解説している。10月1日まで。

 

 吉備池遺跡では、日本最初の勅願寺「百済大寺」とされる吉備池廃寺跡の北の丘陵から完形の丸瓦が出土した。全長約52センチ、筒部幅約20センチ。他の古代寺院と比べると大型で、吉備池廃寺の規模の大きさを推し量ることができる。4〜6世紀の埴輪(はにわ)のかけらも見つかり、周辺には古墳が複数存在したようだ。

 

 安倍寺遺跡では工房をうかがわせる鍛冶関連の遺物が出土。同市三輪では飛鳥時代に造られた官道「上ツ道」の側溝の可能性がある溝を検出した。

 

 1990年に吉備遺跡で出土した「大了所可」と書かれた刻書土器は、新たに2カ所の刻書があることが判明した。ただ文字の詳細は不明という。奈良教育大学の調査チームはミロク谷石棺(同市金屋)の3次元計測を実施し、成果を紹介している。

 

 午前9時〜午後4時半開館。月・火曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館)。入館料は一般200円(市内在住と中学生以下は無料)。

 

 7月29日午後1時半から、発掘調査報告会がある。定員50人(当日先着順)。要入館料。

 

 問い合わせは同センター、電話0744(42)6005。

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