明日香村新庁舎が完成 - 村内景観と調和の行政・交流棟など
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奈良県明日香村の新庁舎が完成し、27日、内覧会で村民らにお披露目された。きょう28日も行われる。
同村橘の新庁舎は2021年に着工し、今年3月に完成した。2階建ての行政棟や平屋建ての交流棟などで形成し、いずれも鉄骨造りで、延べ床面積は約3250平方メートル。屋根は瓦葺(ぶ)きで、村内の景観と調和した外観となっている。非常用発電機など複数の熱源を備え、災害発生時の拠点機能も担う。駐車場は約260台。建設費は約19億7000万円。
交流棟の交流室は、議会開会時は議場や委員会室になる。隣接するホールなどと一体的に利用でき、普段はイベント実施といった多目的な活用が可能。屋外の交流広場と連携した利用も見込んでいる。
また新庁舎には同村らしいデザインも取り入れた。行政棟の玄関ホールの吹き抜けは同村越の牽牛子塚古墳(国史跡)をイメージ。八角形に空いた穴の壁面には同村阿部山のキトラ古墳壁画(国宝)の四神のイラストが描かれる。イラストは庁舎の東西南北に位置する扉でもそれぞれ見ることができる。
開庁は来月8日。午前8時から式典がある。築60年となる現庁舎は同2日の閉庁後、観光面での活用などについての検討が進められる。