奈良県酒造組合の新酒研究会4部門・21社72点出品 香りや味、慎重に確認
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奈良県酒造組合(北岡篤会長)の令和4年度県新酒研究会が3月29日、大和高田市幸町の県産業会館で開かれた。同組合の県内蔵元21社が4部門に計72点を出品。大阪国税局鑑定官、県産業振興総合センター研究員の評価員5人が品質を審査した。
県産酒の品質向上策の一環で毎年開催。評価は令和4酒造年度(昨年7月〜今年6月)に製造された吟醸酒、純米吟醸酒、純米酒、本醸造・普通酒の4部門で実施された。
審査員は容器に入った各出品酒をスポイトでコップに取り、香りや味などを慎重に確かめて5段階で品質の審査を行った。
評価員の大阪国税局鑑定官室の遠山亮室長は「全体としてすっきり、さらっと飲みやすい酒が多い印象。各部門ごとに作り手の技術力、意識がしっかり出たものに仕上がっている」と講評した。
北岡会長は「清酒発祥の地で生まれた酒と、各蔵元が個性を生かしたこれからの酒を『奈良酒』というブランドとして確立し、国内外の人々にアピールしたい」と話した。評価結果は同日、各出品者に伝えられた。