地域創生へ具体提案 奈良・十津川高生ら研究発表
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若者を交えて持続可能な地域づくりを考える第2回SDGs×観光×次世代(十津川高校)の地域創造シンポジウムは7日、奈良県十津川村平谷のホテル昴で開かれ、県立十津川高校2年生が地域おこしをテーマに研究発表を行った。行政や一般村民、観光事業者など約50人が参加した。
次世代のアイデアを地域に還元する仕組みをつくるきっかけにしようと、村が主催し開催。昨年6月に続き2回目。徳島県の一般社団法人「そらの郷」の出尾宏二事務局長(63)の講演の後、高校生15人が「自然」「食文化」「広報」「観光」の4分野でふるさとを掘り下げ、具体的な提案をした。
伝統食「ゆうべし」は初めて食べた高校生が「頭の中がスパークした」と衝撃を受けた味で、生徒らはゆうべしをアレンジしたパスタ料理などを試作して紹介。村内を縫うように走る山道で体力別三つのロードバイクコースを作成した班は廃校舎の活用も提言した。
出尾さんは、外国人宿泊者数が10年間で33倍に増えた徳島県西部「にし阿波」エリア(三好市など4市町)の観光地域づくりマネージャーで、「地域を知りたい、応援したいという観光客を呼び込みたい」と戦略を説明。「住民が幸せに暮らし続けられる地域づくりで“地域のファン”をつくる」と話した。
出尾さんは十津川高校の発表に対する村内関係者の意見を求めながら「連携して何かを作り上げていければ」とエール。小山手修造村長は「大切な故郷を皆さんと一緒に盛り上げたい」と応えた。
ロードバイク観光と廃校舎の活用を提案した班の滝琉美さん(17)は「聞いてくれる人たちの心を動かす発表ができてよかった。村がにぎわったらうれしいです」と話した。