角田信朗さん一日署長 特殊詐欺の被害防止呼びかけ 郡山署が年末年始の防犯啓発
きょうから師走。金融機関などを狙った犯罪が多発する年末年始を控え、奈良県内の各署で30日、犯罪や交通事故防止に向けた取り組みが行われた。
郡山署(青野秩之署長)は、大和郡山市の「安全・安心まちづくり大使」で空手家の角田信朗さん(61)を一日署長に委嘱。年末特別警戒隊の出発式と防犯啓発活動を実施した。
青野署長から委嘱状を受け取った角田さんは「自分には関係ないという思い込みが大きな被害につながる。市民の皆さんの安全を守るため、しっかりと務めたい」と訓示した後、年末特別警戒に出発。同市下三橋町のイオンモール大和郡山で啓発活動を行い、買い物客に向け特殊詐欺被害防止の啓発チラシを配布して被害に遭わないよう呼びかけた。
県内でも特殊詐欺被害が昨年比で増加傾向にあり、青野署長は「年末に向けよりいっそう警戒活動を強化していきたい」と話した。
また午後からは同市植槻町の認定郡山西こども園(廣田都美子園長)で、園児28人に向けた「横断歩道の渡り方教室」が行われた。
一方、香芝署(中西哲也署長)では、香芝郵便局員の村田陽子さんを一日署長、広陵町を拠点に活動する飼い主と愛犬のグループ「ワンダフルな街を創る会」(川本喜弘会長)の雌のグレートピレニーズ「アスカ号」を一日署長犬にそれぞれ任命した。
広陵町南郷の町役場前であった出発式には同署員や関係者ら約40人が参加。青色防犯パトロール隊5団体のメンバーらを前に、香芝防犯協議会の福岡憲宏会長(香芝市長)や中西署長らがあいさつし、村田さんが出発宣言。年末特別警戒隊のパトカーや各団体の車両が街頭へ出発した。
また、同署管内では、村田さんが郵便局や銀行など4カ所で特殊詐欺被害や交通事故への注意を呼びかける啓発活動を実施。犬を散歩しながらの地域見守り活動などに取り組む同会の16匹の犬が、真美ケ丘第二小学校の通学路などを児童下校時にパトロールした。