「責任痛感している」 奈良県警・鬼塚本部長が辞職へ - 安倍元首相銃撃

安倍晋三元首相が奈良市の近鉄大和西大寺駅北口前で銃撃されて死亡した事件で、奈良県警の鬼塚友章本部長(50)が25日、県警本部で記者会見し、辞意を表明した。鬼塚本部長は「県内の治安責任を有する本部長として重大かつ深刻な事態を招いたことに対し責任を痛感している。事態の重大さにかんがみて辞職を願い出て、承認された」と述べた。30日付で辞職する。
25日は安倍氏の四十九日に当たり、鬼塚本部長は「私自身、個人的に敬愛する安倍元首相がお亡くなりになったとの知らせを受けて、図りしれない衝撃と責任の重さに押しつぶされそうになる毎日であった」と涙声で語った。
警察庁の検証結果では「後方への警戒が不十分で、容疑者の接近を許したこと」が最大の問題と指摘。鬼塚本部長も「警護者の背後に接近を許してしまったという検証結果に尽きる」と反省した上で、「今回のような事案を発生させてしまった当県警として、さらに(警備を)しっかりとやっていかなければいけない」とした。
今後については「家族のいる東京に戻る」と述べるにとどめた。会見の最後に「力及ばず県警を去ることとなった。県警は必ず信頼を取り戻して県民の皆さまのお役に立てるよう、歯を食いしばってやっていく」との言葉を残して退室した。
県警本部長後任に安枝氏
後任の奈良県警本部長には警察庁暴力団対策課長の安枝亮氏(47)が30日付で就任する。また、県警の松浦克仁警備部長も同日付で辞職し、後任には警察庁長官官房人事課の田口信光氏(49)が就く。
安枝氏は京都大学法学部卒。1998年4月に警察庁に採用され、内閣官房内閣参事官(内閣官房副長官補付)などを歴任。今年3月から現職。
田口氏は早稲田大学法学部卒。1997年4月に警察庁に採用され、警察庁警備局公安課長補佐などを歴任。