奈良・東向商店街のミスタードーナツ閉店 50年の歴史、名残惜しむ列

奈良市の東向商店街にあるミスタードーナツ奈良東ショップ(東向中町)が15日、最後の日を迎えた。閉店を知り駆け付けた客が午前7時の開店前から約20人並び、昼前には50人を超す長蛇の列ができた。
同店はこの日、50年間の愛顧に感謝し、創業時の価格で一部の商品を販売。店員が創業当初の制服で客の誘導やコーヒーのお代わりサービスを担った。
最終日のこの日、思い出深い同店で、最後のひと時を過ごす客の姿があった。「小中学校の休みの日、友達と近鉄奈良駅に来て遊ぶ時は、カラオケとミスドがお決まりのコースだった」と奈良市在住の大津奈都美さん(34)。通学や通勤の途中によく立ち寄ったという河原直子さん(52)=京都府木津川市=は、「ここに来ると20代の一番楽しかった時を思い出す。残ってほしかった」と名残を惜しんだ。