社会
第二部(6) 宣言をよむ・4 - 光あれ 水平社宣言100年
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水平社博物館学芸員の佐々木健太郎さん(43)は続ける。
水平社宣言=1922(大正11)年=が採択された後の1~2年間、地方水平社が全国各地で相次いで設立された。「人間の尊敬」という方向性で差別の解消を目指した宣言は、激しい差別意識が社会にまん延していた時代に「自分たちが悪いんだ」と泣き寝入り状態だった被差別部落の当事者にとって「目からうろこ」だったかもしれない。「当事者が声を上げて差別と戦おう」という宣言は部落問題だけでなく、アイヌや沖縄、ハンセン病患者らといったマイノリティー(少数者)の運動にも影響を与えた。多くの人が勇気づけられたと思う。