宇陀でかぎろひを観る会
第50回かぎろひを観る会(宇陀市観光協会主催)が11日早朝、同市大宇陀中庄のかぎろひの丘万葉公園で開かれた。凍てつく寒さの中、県内外から約150人が参加。雲にさえぎられていたものの、うっすら赤みを帯びた東の空を感慨深く眺めた。
かぎろひは、日の出の1時間ほど前にグラデーションをなして現れる陽光。同会は毎年、万葉歌人の柿本人麻呂が当地の夜明けの情景を詠んだとされる旧暦11月17日(本年度は昨年12月20日)に開催。また今回から、寒さが増してかぎろひが現れやすくなるこの時期と併せて2回実施されることとなった。
この日は天気も良く、参加者は夜が明けるにつれて目の前に広がる幻想的な風景を撮影するなどしていた。愛知県岡崎市から3年連続で訪れたという私立大学4年、西海人さん(22)は「古典が好きで参加している。今回は(かぎろひが)出ている方で来てよかった」と話した。
同市観光協会の井上源一会長(71)は「過去5年と比べてもよく見えたのでは。この時期の開催は正解だった。続けていきたい」と話した。