川上村の山火事は約8ヘクタールを燃やし…
川上村の山火事は約8ヘクタールを燃やしほぼ消し止められた。周辺の住宅に大きな被害が出た岩手県大船渡市の山火事の記憶が新しいだけに、けが人や住宅への延焼がなかったことは不幸中の幸いというべきか。
林野庁のホームページによると、わが国では2018~22年の平均で1年間に約1300件の山火事が発生。うち約7割が1~5月に集中する。
その理由としては、空気が乾燥しやすいなどの自然要因に加え、農作業に伴う野焼きなどが増えることも考えられる。山火事の直接的な原因は、人の不注意によるものが多数を占める。
山火事が発生すると消火は極めて困難だ。山の森林の機能が失われると回復には長い年月と労力がかかり、水害など別の災害の原因にもなる。
世界的に見ても今年1月の米ロサンゼルスや23年のハワイ・マウイ島をはじめ大規模な山火事が多発。原因として気候変動による高温と乾燥の影響を指摘する専門家もいる。
今回の川上や大船渡の山火事は、森林の保全とともに二酸化炭素排出削減など地球温暖化対策が急務であることを教えてくれている。(法)