国原譜

3月16日告示の香芝市議選に、同市の前市…

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 3月16日告示の香芝市議選に、同市の前市長と前々市長が出馬の準備を進めている。両者とも選挙戦に敗れて市長の座を去っただけに、意志半ばの思いは強いだろう。

 

 当選すれば現職を含めて3人の市長経験者が議場に座ることになる。政治の世界では議員から首長への流れが一般的で、逆流は異例。同じ選挙に2人となればなおさらだ。

 

 市長は予算や各種の施策を提案し、議員はそれを審議する側。議会の可決なしに予算は執行できない。市政運営のチェック役でもある。

 

 市民との距離が近いのは議員の方だが、首長を経験したから見えることもあるだろう。当落に関わらず、選挙戦を通じて市民のための議論がより深まれば良いと思う。

 

 首長まで務めておきながらいまさら議員なんてという意識を持つ人も多いだろうが、役割が異なるのだから逆流と見るのも本来はおかしい。

 

 SNSの活用などで選挙の様相は変わりつつある。首相経験者が質問に立つこともある国会のように、首長経験議員が現職の首長と論戦を繰り広げる。そんな議会がこれから増えるのかもしれない。 (増)

 

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