「デザインの地産」を掲げたクリエーターの展示会「クリエイターズ　スパイラル奈良」が、奈良市で開かれた。伝統から最先端まで県内の多彩な制作者が技術力や作品をアピールした。

　新たなデザインの商品、ビジネスの創出に向け、県内外の企業に県クリエーターの発掘、活用をうながすのが目的。奈良デザイン協会が約1年半ごとに開いている。

　同展示会は企業と県クリエーターとのマッチングが基本。一方で制作者同士の横のつながりでの商品開発、活躍の場の拡大にも期待する。

　ビジネス展示会ではバイヤーとの商談と併せ、出展者同士の出会いが貴重とも聞く。過日の関西学研都市での展示会でも、出展同業者から課題解決のヒントを得たり、共同でシステム開発したりした例を県内事業者が教えてくれた。

　たてよこ、ななめ異なる方向から眺めると、違う世界が見えることがある。客観的に相手の仕事ぶりを判断できる仲間と手を組む利点は、こうしたことだろう。

　何かにつけ価値観、着眼点の異なる人々と知り合うのは刺激的だ。県クリエーターの世界の人材も広く深い。(智)