国原譜

生まれて初めて絵画を購入した。知り合い…

 生まれて初めて絵画を購入した。知り合いの女流水墨画家が個展を開いたので、何げなく見に行ったら、好みの作品に出合った。千載一遇である。

 部屋に飾ると画廊で鑑賞した時より、ずっと素晴らしい。雑然とした部屋に凛(りん)とした気配が流れ、雰囲気が一変した。オンリーワンの持つ魅力だろう。

 3月にあった「奈良工芸の粋」展を訪れた時にも感じたのだが、美術品にも工芸品にも作家の個性が生み出した作品には、大量生産品にはまねのできない味わいがある。

 といっても、大家や名人の芸を見極める審美眼があるわけではない。むしろ、無名の若手作家の方が好みだ。値段が手ごろで、将来性がある。

 1970年大阪万博の仕掛け人堺屋太一の「地上最大の行事 万国博覧会」(光文社新書)に、万博の成果として建築家、デザイナーなど「その後の日本をリードし、国際的に活躍する人材を生んだ」とある。

 2025年大阪万博には「万博なんて時代遅れ」などの批判も多いが、将来を担う人づくりの場としては、大いに期待できるのではないだろうか。(栄)

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