国原譜
映像がきっかけで手に取る本がある。坂本…
映像がきっかけで手に取る本がある。坂本菜の花さんの「菜の花の沖縄日記」(ヘウレーカ)もそんな一冊。
古里の石川を離れ沖縄の無認可学校に通った高校生が、3年間に体験し、感じたことをつづった。新聞連載された文章は素直でみずみずしい。
テレビのドキュメンタリー番組で知った内容だったが、テレビとは少し印象が違った。番組では本土の若者の目を通した沖縄の問題の部分を色濃く感じた。
だが同書では、出会いや体験、出来事から彼女が何かを感じ取っていく様子の方が心に残る。もちろん前述のことも底流にはあるが、自分は何者で、どう行動すべきかを探し、見つけようとする姿によりひかれるのだ。
大人になった多くの人がある時期、内省し自らの存在、将来などを考えたのでは。答えは容易に見つからず、年齢を重ねても自分探しを続ける人はいる。彼女もまだ旅の途中だ。
新型コロナ禍で県立高校などは5月末まで在宅教育が続く。学習の合間に自分と向き合う時間をつくるのはどうだろう。それも後の人生を豊かにしてくれると、ほぼ「おじい」は信じる。(智)
古里の石川を離れ沖縄の無認可学校に通った高校生が、3年間に体験し、感じたことをつづった。新聞連載された文章は素直でみずみずしい。
テレビのドキュメンタリー番組で知った内容だったが、テレビとは少し印象が違った。番組では本土の若者の目を通した沖縄の問題の部分を色濃く感じた。
だが同書では、出会いや体験、出来事から彼女が何かを感じ取っていく様子の方が心に残る。もちろん前述のことも底流にはあるが、自分は何者で、どう行動すべきかを探し、見つけようとする姿によりひかれるのだ。
大人になった多くの人がある時期、内省し自らの存在、将来などを考えたのでは。答えは容易に見つからず、年齢を重ねても自分探しを続ける人はいる。彼女もまだ旅の途中だ。
新型コロナ禍で県立高校などは5月末まで在宅教育が続く。学習の合間に自分と向き合う時間をつくるのはどうだろう。それも後の人生を豊かにしてくれると、ほぼ「おじい」は信じる。(智)