国原譜
新型コロナウイルスの感染拡大で、開幕直…
新型コロナウイルスの感染拡大で、開幕直後に臨時休館となったあべのハルカス美術館の「薬師寺展」。人けのない展示室で毎朝、薬師寺の僧侶による読経の声が響く。
仏像は美術品ではなく、あくまでも信仰の対象。そのため、同寺では美術館などでの仏像展示も「出開帳」と考え、必ず毎日法要を営んできた。
国宝の東塔解体修理の落慶を記念し、同寺東院堂の本尊・聖観世音菩薩立像(国宝)などを展示する今回の展覧会でも朝夕2回法要。休館後も毎日1回、僧侶1人が出向きお勤めを続けている。
展覧会は16日に再開を予定。しかし、3日には同美術館と同じあべのハルカスにある事務所で働く女性の感染が判明するなど、再開への見通しは不透明だ。
同寺は飛鳥時代に天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒のために発願した寺。1340年間脈々と続いてきたその祈りは、世界的に「悪疫」が猛威を振う現在の人々の願いにもつながる。
同寺では25日から、国家安泰などを願う「花会式」も始まる。寺で美術館で、世の平安に向け僧侶の祈りはきょうも続く。(法)
仏像は美術品ではなく、あくまでも信仰の対象。そのため、同寺では美術館などでの仏像展示も「出開帳」と考え、必ず毎日法要を営んできた。
国宝の東塔解体修理の落慶を記念し、同寺東院堂の本尊・聖観世音菩薩立像(国宝)などを展示する今回の展覧会でも朝夕2回法要。休館後も毎日1回、僧侶1人が出向きお勤めを続けている。
展覧会は16日に再開を予定。しかし、3日には同美術館と同じあべのハルカスにある事務所で働く女性の感染が判明するなど、再開への見通しは不透明だ。
同寺は飛鳥時代に天武天皇が皇后(のちの持統天皇)の病気平癒のために発願した寺。1340年間脈々と続いてきたその祈りは、世界的に「悪疫」が猛威を振う現在の人々の願いにもつながる。
同寺では25日から、国家安泰などを願う「花会式」も始まる。寺で美術館で、世の平安に向け僧侶の祈りはきょうも続く。(法)