国原譜

大阪府警富田林署から勾留中の樋田淳也容疑者が逃走して3週間が過ぎた。いまだ足取りはつかめず、府警に寄せられた意見の大半が苦情という。 葛城…

 大阪府警富田林署から勾留中の樋田淳也容疑者が逃走して3週間が過ぎた。いまだ足取りはつかめず、府警に寄せられた意見の大半が苦情という。

 葛城山に連なる山並みを越えれば富田林市と奈良県は極めて近い。樋田容疑者は逃走後間もなく大阪市内に入ったようだが、県内にも不安を感じる人は多いだろう。

 県警も8月15日配信の犯罪発生速報で、確実な戸締まりと不信な人物を見掛けた場合の110番通報を呼び掛けた。樋田容疑者は盗んだミニバイクで移動している可能性があり、用心はこれからも必要だ。

 逃走に至る経緯を見ると、樋田容疑者に「逃げられる」と思わせる素因が多々あった。逃走後の居室からは署員の名前を記したメモが見つかり、決行日の当直署員に丸印がつけられていたという。

 監視の甘い日を狙ったとすれば、接見室のブザーが切られていたことなど、隙をついた逃走計画に対して署の体制はあまりにも緩んでいた。

 時間とともに住民の警戒感が薄れれば、逮捕はさらに難しくなる。隣県も枕を高くして眠れるよう、一日も早い解決を願いたい。(増)

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