国原譜

首長の交代で自治体の施策が変わることが…

 首長の交代で自治体の施策が変わることがある。当たり前と言えば当たり前だが、住民の側の主張が二分されていると、波紋が広がる。

 今春の選挙で初当選した宇陀市の高見省次市長が、前市長が進めていた市の宿泊事業者誘致事業計画を中止すると表明。既に議決されている一部の予算も執行しない方針という。

 この計画に関連して、県と同市は平成27年12月末にまちづくりに関する包括協定を締結。昨年4月には一歩進めた「基本協定」も結び、宿泊施設の誘致作業が進んでいた。

 包括協定締結時に荒井正吾知事は「時代に合ったリニューアルができれば」、竹内幹郎前市長も「新たなまちづくりへ大きな一歩」と意欲を示していた。

 計画中止の理由について、高見市長は総事業費増大による住民負担の発生などを挙げた。市長選では市営住宅を活用した定住促進や公共交通網の整備などを掲げた。

 県と市の協定では県の財政的・技術的支援も盛り込まれており、両者間の協議も必要。いたずらに対立を生まないよう住民の合意形成も大事で、市長には意を尽くした説明が求められる。(北)

 

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