国原譜

「2001年宇宙の旅」は、アポロ11号が…

 「2001年宇宙の旅」は、アポロ11号が月面着陸を果たした前年、昭和43年公開の洋画である。やや難解だが、SF映画不朽の名作として知られている。

 木星探検に出かけた宇宙船の物語なのだが、世界最高のコンピューター「ハル」が自我に目覚め、創造主の人間を裏切る。そこに明るい未来でなくペシミズム(悲観主義)を感じた。

 2001年からかなりたっても宇宙の旅の実現は遠い。と思っていたら、「民間宇宙飛行実現へ」のニュースが本紙25日付で掲載されていた。

 民間宇宙旅行の実現を目指す米宇宙ベンチャー企業が、早ければ今年中に初の有人試験飛行に挑む意欲を示している。安全確保ができれば宇宙の旅は実現間近だ。

 宇宙空間を飛行するのはわずかな時間だが、乗客は無重力状態を楽しめる。「地球は青かった」「空中に浮くのは楽しい」と夏休みの日記に子どもたちが書くかもしれない。

 未来は十分明るいじゃないかと喜んだが、料金は1人当たり2千万~3千万円強との観測が。申し込めるのは世界の金持ち連中だろう。やはり未来はペシミズムに満ちている。(栄)

特集記事

人気記事

  • ならリビング.com
  • GOOD INNOVATION LAB コピーライター講座
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • 47CLUB
  • 特選ホームページガイド