国原譜

お盆の時期が近づいてきた。仕事に精を出す…

 お盆の時期が近づいてきた。仕事に精を出す一方、帰省や休暇の計画に気もそぞろの人も多いのでは。

 かつてはこの時期、テレビでは定番があった。新旧の怪談話数話をシリーズにした番組や、古い怪談映画の放映だ。

 多くは人を殺(あや)め、傷つけたり、大事なものを奪い、欺いたりした人物が最終的に相応の報いを受ける筋立て。最近見かけないのは、価値観の多様化などで善悪の色分けが難しかったり、テレビ業界内の理由からだろうか。

 人の嫌がることをするとばちが当たるとの単純な理屈が、物語を通して子供心に刻まれた記憶がある身には寂しい限り。「人の道」は多少の振れはあれ、大きく転換はしていないと思うからだ。

 以前「地獄」という絵本が話題になった。怖がらせてしつける方法には異論もあろうが、因果応報を説くのは間違っているだろうか。

 県内にも、あの世とこの世をつなぐような事物がある。年に一度は悪さの末の厳しい結末を、子供に恐ろしげに語る時間があっていい気がする。もっとも近ごろの世情を見ると、話を聞かせたい大人も少なくないが。(智)

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