国原譜

交通網がまひする中で、威力を発揮したの…

 交通網がまひする中で、威力を発揮したのは自転車だった。震度6弱を観測した大阪府北部地震で、大阪ではシェアサイクルを活用して職場に到着した人がいた。

 シェアサイクルは行政や企業が取り組む自転車の貸し出し事業で、借りた自転車はポートと呼ばれる専用の駐輪場に返せばよい。都市部の足として気軽に利用でき、注目が高まっている。

 先月18日の震災当日、大阪市を中心にシェアサイクルを運営するNPO法人「Homedoor(ホームドア)」は一部の自転車を無料で貸し出した。理事長の川口加奈さんは、「シェアサイクルが帰宅困難者のセーフティーネットになる」と感じたという。

 最近は電動アシスト自転車も増えており、都市部であれば帰宅の手段としても活用が期待できる。

 県内でも奈良市などでシェアサイクルの取り組みが進んでいるが、各自治体で公共施設にサイクルポート機能を持たせてはどうだろう。

 平時には地球に優しい移動手段として、災害時には地球の脅威に対応するすべの一つとして、シェアサイクル事業の広がりに期待したい。(増)

 

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