国原譜

最大震度6弱を記録し各地に大きな被害…

最大震度6弱を記録し各地に大きな被害をもたらした大阪府北部地震。県内でも大和郡山市などで14年ぶりに震度5弱を記録し、交通網に大きな混乱を招いた。

 今回は幸い被害が少なかったが、過去には人的な被害を伴う大地震が県内を何度も襲った。記録上、最も被害が大きかったのが、幕末の嘉永7(1854)年6月に発生した伊賀上野地震だ。

 県発行「歴史から学ぶ奈良の災害史」によると、奈良や大和郡山で震度6程度の揺れがあった。春日大社石燈籠のほとんどが倒れ、数百人規模の死者を伝えた古文書が残る。

 なかでも悲惨な被害があったのが古市村(奈良市古市町)だ。ため池が決壊して濁流が村に押し寄せ、村人のほとんどが全滅した。

 近年、「地震考古学」という新しい研究に注目が集まる。歴史資料と遺跡に残る地震痕跡を照らし合わせて、発生年代などを考える。

 提唱者の寒川旭さんは著書「地震の日本史」(中公新書)で「我が身を守るためには、自分が生活する地域でどんな地震が起きて、先人たちがどのように対処したかを知ることが役に立つ」と記している。(法)

 

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