国原譜

春の彼岸が明けた。昔から暑さ寒さも彼岸…

 春の彼岸が明けた。昔から暑さ寒さも彼岸までと言われるが、中日の春分の日は、関東各地では季節はずれの雪模様。奥多摩では登山者十数人の遭難騒ぎもあった。

 登山者の中には「これぐらいなら」との油断もあったようだ。20代のとき、同じ日に苦い体験がある。

 実家の兵庫県宝塚市からバイクで、丹後半島に日帰りツーリングに出かけた。何度も訪れている場所であり、荒れるとの天気予報もなかったと記憶している。

 ところが、午後から降り始めた雪が本格的となり、積雪で帰路の峠を越えられない状態に。雪道で初の転倒も経験し、地元の人々の助けで何とかバイクを移動させ、宿泊場所も確保できた。

 この時期に近畿で雪はない、もし降っても大崩れはしないとの思い込みがあった。何事も絶対はなく、特に自然の前ではあらゆる可能性を想定し、謙虚であるべきだったと、安全を確保できて安堵したと同時に猛省した。

 暖かさとともに各地への行楽も本格化する。ただ、県内の山や川でも毎年遭難や事故が発生している。いい思い出を残すためにも油断せぬよう心掛けたい。(智)

 

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