心一つに歌声響かせ 奈良県立医大が学歌合唱レコーディング 関係者など800人が熱唱

奈良県立医科大学(橿原市)初の学歌「奈良から世界へ」の1千人規模の合唱レコーディングが13日、同市北八木町3丁目の県立橿原文化会館で行われた。未来に向けて挑戦する医療人・研究者をたたえる歌を、同大関係者や県民ら計約800人が熱唱。県立畝傍高校(同市)の音楽部員や看護など医療系専攻を持つ大和大学白鳳短期大学部(王寺町)の学生らが応援に駆けつけ、山下真知事も声高らかに歌った。
学歌は、2025年4月の開学80周年と新キャンパス(畝傍山キャンパス)開校を記念してつくられた。細井裕司理事長・学長が作詞し、NHK大河ドラマ「どうする家康」で音楽担当を務めるなどしたピアニストで作曲家の稲本響さんが曲をつけた。
歌詞は「挑戦(いどみ)の精神(こころ)ここに集まり」で始まり、新たな時代を切り開く決意を表現。2番で大和三山や藤原京など地元の名勝・史跡に触れ、「誇り胸に 世界に立たん」と結ぶ。
同日は「どうする家康」でオーケストレーション(スコアと呼ばれる演奏に関する全てのパートをまとめた楽譜づくり)を担当したバイオリニストで作曲家の土屋雄作さんの指揮の下、参加者は録音に3度挑戦。3度目の歌声を中心に編集で一部過去2回分の音源と入れ替え、稲本さんの収録済みのピアノ演奏と合わせて完成。今後、公式音源として同大の記念式典などで活用される。
畝傍高音楽部3年の西本羽那部長は「楽しかったし、(会場に)呼んでいただきうれしかった。この声がたくさんの人に届きますように」と笑顔。
細井理事長は「県民の皆さまと一緒に歌うことができ、心が一つになれた気がした。素晴らしい体験をさせていただいた」と感謝。今後、研究・業績を世界へと発信するとした上で「県民の皆さまに世界最高レベルの医療を提供していく」と力強く語った。
