奈良県内男性がはしか感染 県内で今年2例目 経路は不明
奈良県は26日、県内在住の70代の男性が麻しん(はしか)に感染したと発表した。海外渡航はなく感染経路は不明という。県内での感染確認は今年2例目。
県によると、24日に県内医療機関から発生届(臨床診断例)が提出。県保健研究センターでウイルス遺伝子検査を実施した結果、陽性が判明。発生原因などを調べる「疫学調査」を行い、男性が施設などで不特定多数の人と接触している可能性が分かった。
男性は17日に発熱や発しんなどの症状が出始め、今月中旬には学研奈良登美ケ丘駅―高の原駅間をバスで、近鉄高の原駅―若江岩田駅間を電車でそれぞれ移動。22日昼から夜にかけて高の原駅近くの商業施設で過ごした。現在も県内の医療機関に入院している。
麻しんウイルスの空気中の生存期間は2時間以内とされ、現時点で患者が利用した施設などでの感染の心配はないという。
麻しんは感染すると約10日後に症状が現れ、2~3日して39度以上の発熱と発しんの症状が出る。県疾病対策課は、「受診する前には必ず最寄りの保健所か医療機関に連絡し『麻しんかもしれない』と伝えてほしい」と注意を呼びかけている。