奈良県五條市「新町通り」で花嫁行列 重伝建地区活性化へ企画
江戸時代からの町並みが残る国の重要伝統的建造物群保存(重伝建)地区、奈良県五條市五條1丁目の「五條新町」で17日、和装の花嫁行列があった。紋付き袴の新郎と白無垢(むく)の新婦、2歳の息子らがメインストリートの「新町通り」を歩き、これからの歩みに心を新たにした。
五條新町重伝建地区活性化イベントの一環として、昨年に続き2回目。新町通りを盛り上げようと花専門店「五條華のん」が手がけた。歴史ある町並みで結婚式が挙げられることを広めたいと、同店は同イベント以外でも実施している。
この日、市内在住で結婚6年目という会社員の阪本亮介さん(39)と会社役員の雅さん(35)夫婦と一人息子の侑厘くん(2)が参加。雅さんは妹と一緒に父の養鶏場の事業を引き継ぎ、こだわりのプリンなどを販売する2年限定のチャレンジショップを、新町通りに出店。この縁で声がかかった。
二人は通り沿いから、住人や店の常連客らに祝福の声をかけられ、カメラやスマホを手にした観光客らに囲まれた。東京から訪れた相馬百花さん(26)は「偶然にも和装の花嫁さんを見れて良かった」と笑顔。
亮介さんは愛知県出身で「イベントに参加できて、この町に受け入れられている気持ち。妻にも町にも『これからもよろしく』という思いでいっぱい」と語った。