一致指数2カ月ぶり下落 景気方向性の指数は42% - 5月の奈良県景気動向指数
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奈良県が20日までに発表した5月の県景気動向指数(ならCI、2015年=100)は、景気にほぼ一致して動く一致指数が81.7と前月を0.3ポイント下回り、2カ月ぶりの下落となった。景気判断は、景気後退の谷が数カ月前にあった可能性が高いことを示す、上方への「局面変化」と前月から据え置いた。
プラスに寄与したのは鉱工業生産指数、日経商品指数(前)、稼働率指数。マイナスに働いたのは建築着工床面積、有効求人充足率(逆)、有効求人倍率、実質百貨店・スーパー販売額だった。
景気に数カ月先行して動く先行指数は前月を7.1ポイント下回る57・5で、3カ月ぶりの下落。数カ月から半年遅れで動く遅行指数は90.5と前月を0.8ポイント上回り、3カ月ぶりの上昇となった。
また3カ月前と比較した景気の方向性を示す、ならDIの一致指数は42.9%。3カ月ぶりに好不況の分かれ目となる50%を下回った。
CIは景気の強弱を定量的に把握しようとするもので、景気に敏感な複数の指標を合成して算出。景気変動の大きさやテンポ(量感)を示す。DIはCIと同じ指標のうち改善している指標の割合を示し、景気局面の判断や予測の材料となる。