東京商工リサーチ奈良支店は3日までに、合成樹脂原料着色加工・卸売の吉村樹脂(奈良県平群町)が、5月16日に奈良地裁から特別清算開始決定を受けたと発表した。負債は2019年4月期時点で1億3566万円だったが、現時点では大きく減少している可能性がある。

　同支店によれば、同社は1960年5月に大阪市内で創業し、92年5月に法人化。2008年に同町に移転し、化成品商社やメーカーなどに販路を築いて、13年4月期には年売上高3億465万円を計上していた。

　しかし、その後業績が伸び悩み、赤字決算を繰り返すようになり、19年4月期には債務超過に陥っていた。22年2月ごろに事業を停止。23年7月の株主総会の決議で解散し、負債の処理などで今回の措置となった。