海外展開を支援 奈良県などがセミナー 事業者ら事例学ぶ

貿易の基礎や留意点など知識深める
奈良県内の関係機関が連携した海外展開支援キックオフセミナー(日本貿易振興機構奈良貿易情報センター・県・奈良市・奈良商工会議所・県地域産業振興センター主催)が16日、奈良市西大寺南町の同会議所会館で開かれた。海外進出を検討している事業者や支援側の金融機関、経済団体、行政の担当者ら、オンラインを含め約60人が参加した。専門家の講義などを通して貿易の基礎や海外展開の留意点などについて知識を深めた。
県が本年度、県内事業者の海外展開を後押ししようと、同センター(ジェトロ奈良)と共同して取り組む事業の一環。新たな事業展開や販路拡大を目指して海外市場への進出を検討する事業者に情報を提供するなどして伴走支援する。
講師は、海外販路の開拓や貿易担当者の研修支援を手掛ける「トロ」代表の芳賀淳氏が務めた。
セミナーではまず、貿易に関する基礎事項を説明。国内ビジネスとの違いや海外ビジネスでの作業の流れ、リスクを避けてスムーズな貿易を実現するために押さえておくポイントやルールなどを具体的に解説した。
続いて、海外進出の先進企業の事例を基に、法規や契約、知的財産権でのトラブルと解決例を紹介。主催各機関の支援施策や相談先も紹介し、質疑応答の時間もあった。
県やジェトロ奈良などは今後、海外進出に役立つ多方面の情報を提供する各種セミナーも開催予定で、「海外展開を支援しているさまざまな機関と手を組むなど、より多くの事業者のサポートを丁寧にやっていきたい」としている。