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音羽山観音寺後藤住職の花だより - あれもこれもホトトギス編 2023年10月上旬

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花が変形しているキジョウロウホトトギス

 住職の庭はホトトギスが花盛り。この時期訪れると何らかのホトトギスに出会います。昨年つぼみと枯れた跡しか見ることができなかったキジョウロウホトトギスが咲いていました。

 

 

葉でホトトギスを区別 住職のホトトギス愛

 

 何年も音羽山観音寺に通うと、葉だけで何の花が咲くか分かるようになります。ホトトギスもその一つ。今回初めて、鐘撞堂(かねつきどう)の地面に花がないホトトギスが生えているのが分かりました。

 

ヤマジノホトトギス

 

 「それはね。ヤマジノホトトギスなの。もともとこの山に生えていて、ずっとそこにあるの」

 

 めずらしくない花だったそうですが、境内の外にあるホトトギスは、鹿が食べつくしてなくなったそうです。野生の花は強くて、種ができてあちこちから芽が出てくるそうです。

 

 シロバナホトトギスもダイモンジソウの鉢で咲いていました。

 

 「日陰で育ったからよわよわ(弱々しい)ね。日が当たるところはまっすぐ伸びているのに」

 

手前にある鉢が弱々しいシロバナホトトギス

 

 小さな鉢に住職の手が伸びます。

 

 「これ大事な子なのよ。キバナノホトトギス。弱々しくなっているけどとても大切なの。あっ、嬉しい、つぼみがついてるわ」

 

 葉でホトトギスが分かるようになった記者でも、分からないくらい背が低い小さなホトトギスでした。

 

 「西洋サクラソウが圧迫していたのね。(西洋サクラソウの芽を抜きながら)栄養取られていたんだわ。肩身の狭い生えになってしまって」

 

大事なキバナノホトトギス。住職の手は西洋サクラソウを抜いているところ

 

 抜いた西洋サクラソウをどこかに持って行きました。

 

 戻ってきた住職に、今年はキジョウロウホトトギスの花を見ることができたことを報告しました。

 

 「桜井の人(桜井市在住の人)にもらって25年経つかしら。葉が枯れているでしょう。植え替えしないとどんどん枯れてしまうのよ。もう花も形が悪くなっているからもう限界ね」

 

 これから行事が多くなる季節。植え替える時間がなかなか作れないのでしょう。

 

 「根が鉢いっぱいに広がっていたから、去年少しほどいて株分けして、空いた鉢に植えたのもあるわね」

 

 指さす方向を見ると別のキジョウロウホトトギスの鉢がありました。それから住職は庭のあちらこちらを指さします。

 

ホトトギスの方向を指さす住職

 

 「いち、にー、さん…。9株あるわね。この花も種ができるからたくさんあるわね」

 

 見えているホトトギスは氷山の一角だったのです。

 

 

 

音羽山観音寺

山の中にある尼寺。桜井市南音羽

JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。火曜日閉門。

17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門

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