奈良クラブサマリー J3第24節

▽J3第24節(ロートフィールド奈良)
奈良クラブ 2―0 AC長野パルセイロ
(35) (29)
▽順位 6位
▽観衆 1262人
【戦評】
浅川、酒井の2ゴールで快勝した。前半40分に堀内が起点となり、縦パスを細かくつなぎ最後は浅川が今季11ゴール目を奪い先制した。後半30分には酒井がキャリア初となるフリーキックを決めた。
奈良は2連勝。3試合目連続のクリーンシート(無失点)で今季11試合目。浅川は得点ランキング2位タイ。
【記者の目】
奈良クラブは5バック長野の攻略に成功した。左ウインガーに浅川、右ウインガーに金子、センターに酒井を起用。フリアン監督は「金子と浅川を内側に絞った位置、酒井を少し下げたところでビルドアップに関わってもらい、相手の5バックをピン止めできた」と説明。左右にできたスペースを両サイドバックが突き、次々とチャンスをつかんだ。
左右からのクロスで揺さぶり、ペナルティーエリアの幅を使って、ショートパスをつないで長野ゴールに迫るなど、多彩な攻めが効果的だった。
後半は攻め込まれる場面が増えたが、途中出場のDF小谷らが中心となってアグレッシブな守りで完封勝ちにつなげた。
前節のFC大阪戦で山本がCKからゴールを奪い、今節は酒井が直接FKを決めるなど、課題のセットプレーからの得点が増えている。
中島、堀内はDF陣とFW陣のつなぎ役をしっかり果たしている。中島は自陣のエリアでボールを奪取し、相手のエリアへ付近で多彩なラストパスを供給。堀内は守備はもちろんの事、最近は押し上げて攻撃のスイッチを入れるプレーが多くなり、ゴールにつながっている。この2人が繰り出す縦パスが攻撃の新たなアクセントになっている。
この日、けがで出遅れていた金子が今季初めて90分プレーし、浅川の先制ゴールに絡んだ。掘内からの縦パスにくさびとなって後ろに戻し、再びボールを受けると前線へ好パスを供給。試合後の監督会見で、記者から金子に対する質問がなかったことで、フリアン監督自らが「今日ピッチに戻ってきて90分間素晴らしいレベルでプレーをしてくれた」と語りだすほど、待ちに待った右ウインガーの復活だった。(河村)