大安寺でケンプ顕彰公演 ゆかりのピアノ演奏 - ムジークフェストなら

20世紀を代表するドイツのピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプ(1895〜1991年)を顕彰する室内楽コンサート「巨匠ヴィルヘルム・ケンプによせて 大安寺でたどる若き作曲家の軌跡」が25日、奈良市大安寺2丁目の同寺獅子吼殿(ししくでん)ホールで開かれた。
ケンプが同寺で奉納演奏した時に奏でたピアノで、ケンプが作った曲などを演奏。市民ら約90人がケンプに思いを寄せながら音楽を楽しんだ。「ムジークフェストなら2023」の一環。
ケンプは演奏会などで10回以上来日した親日家。大安寺にも5回ほど訪問して奉納演奏するなど先代の貫主と親交があったという。
この日は、フルートの奥田律さん、チェロの本倉信平さん、ピアノの空堀玲子さんの「マドラス・トリオ」が出演。コンサートの趣旨や演奏に使うピアノにはケンプの記念サインが残っていることなどを説明し、ベートーベンの「ピアノ三重奏曲」を披露した。この後、バイオリンの秦進一さんをゲストに迎え、4人でケンプの「ピアノ四重奏曲」などを演奏した。
生駒市の映像作家、保山耕一さん(59)は「ピアノに(ケンプの)サインがあるという物語を聞いてから、演奏を聴いて心に迫るものがあった。ホールの響きもよかったし、このお寺から世界につながっていると感じた」と話した。