工学部の船出祝う 女子大で全国初開設、 奈良女子大が記念式典
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奈良女子大学は2日、奈良市北魚屋西町の同大学講堂で、今年4月に設置した、女子大学としては全国初となる工学部の開設記念式典を実施。新型コロナウイルス対策を取った上で、来賓や学部運営の協力企業のほか、大学関係者、同学部の学生ら合わせて約150人が参加し、新学部の船出を祝った。
工学部設置の背景について同大学は、AI(人工知能)の発展で社会が多様な人材を求める中、女性エンジニアを増やす必要に応えるのが目的と説明。主体性を育てるカリキュラムと新たな価値を生み出す人材を育てるSTEAM教育、教養と個性を育てるリベラルアーツ(自由学芸、一般教養)教育を三つの教育方針に掲げている。
記念式典で今岡春樹学長は、新たな学部設置に際して「女性エンジニアを必要とする天の時、近くに京阪奈学研都市を持つ地の利、そして多くの関係者の協力をいただいた人の和、の三つが整った幸運に感謝する」とあいさつ。併せて初めて迎えた入学生48人の、今後の活躍に期待を寄せた。
続いて文部科学省高等教育局の伊藤学司主任視学官、経済安全保障担当大臣の高市早苗氏の代理、衆院議員の小林茂樹氏、田野瀬太道氏、馬淵澄夫氏、参院議員の堀井巌氏らが来賓あいさつに立ち、新学部の発展を祈念した。
この後、会場では琉球大学工学部の玉城絵美教授による記念講演、奈良女子大学工学部1期生による、入学から半年間の研究活動の報告などが行われた。