国原譜

11月もきょうで終わり。橿原市の橿原神…

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 11月もきょうで終わり。橿原市の橿原神宮では、外拝殿の大絵馬が来年の干支(えと)に掛け替えられる。師走を感じさせる恒例行事だ。

 

 大絵馬は現在の天皇陛下の誕生を祝って1960(昭和35)年に初めて作られ、以来、毎年新たな干支を迎えてきた。サイズは畳約14枚分。大絵馬をバックに写真を撮ろうと、初詣の時期には順番待ちの行列ができる。

 

 原画を手掛ける画家の画風も魅力の一つ。今月亡くなった日本画家で文化功労者の上村淳之さんも、干支一巡分担当した。最近は地元の日本画家、藤本静宏さんが手掛けている。

 

 来年の干支は巳(み)。十二支の中では一番描きにくい気がするが、どのような作品が登場するのか楽しみだ。

 

 最近、子どもの頃に親が撮ってくれた写真の片隅に大絵馬が写っているのに気付いた。大きいので遠くにあってもその年の干支が分かるのはありがたい。

 

 真新しい大絵馬も遠くに近くに多くの人の写真に入り、アルバムに思い出を刻んでいく。ヘビは神の使いとも。大絵馬に見守られ、ほがらかな笑顔があふれる年であってほしい。(増)

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