来日した海外からの観光客が驚く光景の一…
来日した海外からの観光客が驚く光景の一つが「自動販売機の多さ」、というのはよく聞く話だ。「現代日本の文化」を象徴するものの一つ、とも言えるだろう。
日本の治安の良さがなせるわざ、と言えるわけで、その点は世界に誇れるものだろう。飲料のみならず、冷凍ラーメン・スイーツ・ギョウザ・たこ焼き、豆腐など種類が増えた。
商品の種類が豊富なために、機械の前では選択に迷う。最近は現金だけでなく、交通系ICカードなどをタッチすれば決済できるものも増えてきた。
日本農業新聞(9月18日付)で、東京都内で自販機を扱う農家の話を特集していて興味をひかれた。約30年前にロッカー式の自販機を設置したある農家は、販売方法が地域に浸透、安定した収入を得られているという。
無人販売所では、盗難被害や料金の過少支払いのリスクがあるが、自販機ではそれがなく、防犯という観点からもメリットが大きいようだ。
ただ、無人販売所は「究極の信頼」が集まる場所。農作物に感謝し、生産者の苦労に思いをはせる―そんな心が失われていく現実は悲しい。(恵)