米国カリフォルニア州ナパ・ヴァレーは有…
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米国カリフォルニア州ナパ・ヴァレーは有名なワインの産地であるが、橿原市出身の日本人がそこで一から事業を始め、いまや世界で認められるワイナリーへと成長している。
ゲームソフトのカプコン創業者辻本憲三氏である。量より質を求めるケンゾーワインは、ワイン通の間で大変人気があり、品薄状態が続いているという。
創業のストーリーは、まるで米国の大地のように壮大だ。カプコンが事業に失敗した土地を辻本氏が1990年に私財を投じて購入し、ワイン作りに適しているとブドウ栽培を。
ところが、いったん開墾、苗植えをしたものの、著名な栽培家アブリュー氏の意見を取り入れ、14万本の苗を引き抜いて作り直し、初収穫は2005年。
2008年にワインを初出荷、2010年にワイナリーがオープンした。実に20年がかりである。そこには、ゲームもワインも仕事には決して妥協しない起業家の姿勢があった。
先日、大阪市にある直営のレストランを訪れた。ワイングラスを傾けると、男のロマンやカリフォルニアの風味も共にブレンドされている気がした。(栄)