国会中継と違い、地方議会の審議をインターネット中継で見る人は少ないだろう。そんな人にお薦めなのが「議会だより」だ。

　各議会が編集委員会を設けるなどして発行しており、定例議会に合わせて年4〜5回の所が多い。提出された議案や審議結果、議員の質問や首長らの答弁内容が盛り込まれている。

　奈良市など全国の中核市の議長が集まる中核市議会議長会の総会が11日に奈良市であり、議会報コンクールで広島県の呉市が最優秀賞に選ばれた。

　表紙のタイトルは「TEAM　Gikai」。巻頭の特集は可決した議案のその後を広報委員が取材して記事化しているという。見本として提出された昨年8月号の特集は「ICTで変わる学び」だった。

　呉市議会の副議長によると、3年前まで議会報がなく、何とかしなければと話し合って発行が始まった。

　議会と市民の距離を縮め、政治への関心を高めるためにも議会だよりの役目は大きい。内容の充実にはチームワークがものをいう。短期間でハイレベルな議会だよりを完成させた呉市の取り組みは大いに参考になりそうだ。(増)