「大きいことはいいことだ」。山本直純さ…
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「大きいことはいいことだ」。山本直純さんの派手な指揮ぶりのチョコレートCMを覚えている人は昭和世代だろう。高度成長期らしい明るさに満ちていた。
コロナ禍、物価高と曇り時々雨のような昨今、でっかい目標を持っている人がいる。本紙で「素人マラソン道中記」を連載している市民ランナーの西川好彦さんだ。
月1回の完走を目標に走り続け、先日の奈良マラソン2022でフルマラソン90回目の完走を達成した。100完走も間近に迫ってきている。
しかし、西川さんの目指すところは単なる数字ではないという。人類が地球で暮らし続けるために2030年までに達成すべき持続可能な開発目標(SDGs)と。
SDGsをゴールと読み替え、手の届かない目標を目指すことで、ちょっとした改善ではなく抜本的な行動を変えることにつながると説く高木超・慶応大大学院特任助教に共鳴している。
「走り続けるという目標を持つことで自分の行動を変えられた」と西川さん。大きな目標に挑戦する積極的な姿勢。閉そく感のある時代に必要ではないだろうか。(栄)