国原譜

新書大賞に輝いた「独ソ戦」(大木毅著、…

 新書大賞に輝いた「独ソ戦」(大木毅著、岩波新書)に、ソ連のスターリンが独のヒトラーの急襲に無警戒だったのが記述されている。

 予想情報は多かった。在日のゾルゲをはじめ世界各国のスパイから、送り届けられた情報は、百数十件とも。それを無視した結果、最終的に勝利したとはいえ、ソ連は2700万人ともいわれる犠牲者を出した。

 現在はインターネット全盛。スパイ網を張り巡らさなくとも、大量の情報が入手できる。ただ、玉石混交である。というより、石が玉を圧倒している。

 日本をパニックに陥れているコロナウイルスにしても、コロナビールを飲んだりバナナを食べたら感染するというような荒唐無稽な話があふれている。

 いつの間にか、スーパーや薬店の棚からトイレットペーパー類が消えていた。マスクが不足する理由は分かるが、トイレットペーパーなどデマに振り回されているとしか言いようがない。

 歴史は繰り返す。昭和48年、オイルショック時の狂騒を思い起こした。コロナウイルスに打ち勝つには、情報の真贋(しんがん)を見極めるのが必要だ。(栄)

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