国原譜

寒に入り、寒中見舞いを何通かもらった。…

 寒に入り、寒中見舞いを何通かもらった。身内の不幸ごとなどで年賀状をやりとりできなかった人の近況が知れるとともに、悲しみを乗り越えようとする心も感じられ、正月とは違った温もりがある。

 ただ、そんな状況も知らずに年賀状を出していて恐縮することがある。賀状だけは欠かさなかった相手が亡くなっていたことが親族からの便りで分かり、がくぜんとしたりも。

 今年もまた一人。十津川村の国重要無形民俗文化財「大踊り」の連載記事の取材の際に、大変お世話になった人だった。

 取材後も賀状を交し合い、励ましや来訪をうながす言葉もいただいていた。だが、そのうちにと思っている間にかなわぬことになってしまった。

 同様の苦い思いをしたのは、ここ数年で2度目になる。自分が年を重ねたことを認識すると同時に、気持ちを伝えたい人には会えるうちに会っておくべきとの意をさらに強くした。

 改元決定後、平成の時代を振り返る報道も増えた。個人的な平成を思い返すにもいい機会なのかもしれない。その中で行動すべきことがあれば、すぐに実行することも。(智)

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