国原譜
平城宮跡を舞台とした「大立山まつり」が…
平城宮跡を舞台とした「大立山まつり」が今年、生まれ変わる。万葉歌にちなんだ「ちとせ祝(ほ)ぐ寿(ほ)ぐまつり」を愛称として、26、27日に開かれる。
冬季の誘客を目的に平成28年から開催。無病息災を祈る四天王像の山車「大立山」の巡行が目玉だった。
しかし、当初から急ごしらえの「官製イベント」のイメージが拭えなかった。寒さが厳しい夜間が中心だったこともあり、集客も評判も芳しくなかった。
今年、実行委員会会長に就任した海龍王寺の石川重元住職は「平城宮の文脈に沿ったまつり」を掲げる。奈良時代の女帝・称徳天皇が始めた宮中の法要「御斎会」に着目。見え難かった宮跡と四天王の関係も結びつけた。
国営施設のため仏事はできないが、復元した礼服や礼冠を身に付けた女帝が登場するイベントも実施。南都の寺院の僧侶による法話会なども開く。
新会場の朱雀門前は奈良時代、人々の祝祭の場で天皇が出向いて新年を祝うこともあった。そうした「本物」の場所で、現代の人々から愛される「本物」の祭に成長できるか注目したい。(法)
冬季の誘客を目的に平成28年から開催。無病息災を祈る四天王像の山車「大立山」の巡行が目玉だった。
しかし、当初から急ごしらえの「官製イベント」のイメージが拭えなかった。寒さが厳しい夜間が中心だったこともあり、集客も評判も芳しくなかった。
今年、実行委員会会長に就任した海龍王寺の石川重元住職は「平城宮の文脈に沿ったまつり」を掲げる。奈良時代の女帝・称徳天皇が始めた宮中の法要「御斎会」に着目。見え難かった宮跡と四天王の関係も結びつけた。
国営施設のため仏事はできないが、復元した礼服や礼冠を身に付けた女帝が登場するイベントも実施。南都の寺院の僧侶による法話会なども開く。
新会場の朱雀門前は奈良時代、人々の祝祭の場で天皇が出向いて新年を祝うこともあった。そうした「本物」の場所で、現代の人々から愛される「本物」の祭に成長できるか注目したい。(法)