国原譜
10月の読者投稿欄「雑記帳」に、昭和3…
10月の読者投稿欄「雑記帳」に、昭和39年の東京五輪で県内を駆け抜けた聖火リレーのことが書かれていた。
投稿者は現在83歳の上田良子さん。当時29歳だった上田さんは、祖父と一緒に聖火を見に出掛けたという。ランナーが掲げる聖火は県庁から奈良坂を越えて京都へ。沿道は小旗を振る人であふれていた。
2度目となる東京五輪まで2年を切り、9月にはボランティアの募集も始まった。巨額の開催経費や猛暑など、課題は山ほどあるものの、五輪ムードは少しずつ高まっている。
上田さんは「2度と見られないだろう」と沿道に足を運んだが、聖火は開催年の4月12日~13日に再び県内を走る。来年には各都道府県のコースが発表される予定だ。沿道では半世紀前と同じ光景がみられることだろう。
その中には当時の上田さんと同じ年齢の人や「これが最後」と足を運ぶ高齢者、母親に抱かれた赤ちゃんもいるかもしれない。
今回の聖火は、あまりにも多くの命が失われた東日本大震災からの復興の象徴でもある。希望をのせた炎は、人々の胸にどのような記憶を刻むだろう。(増)
投稿者は現在83歳の上田良子さん。当時29歳だった上田さんは、祖父と一緒に聖火を見に出掛けたという。ランナーが掲げる聖火は県庁から奈良坂を越えて京都へ。沿道は小旗を振る人であふれていた。
2度目となる東京五輪まで2年を切り、9月にはボランティアの募集も始まった。巨額の開催経費や猛暑など、課題は山ほどあるものの、五輪ムードは少しずつ高まっている。
上田さんは「2度と見られないだろう」と沿道に足を運んだが、聖火は開催年の4月12日~13日に再び県内を走る。来年には各都道府県のコースが発表される予定だ。沿道では半世紀前と同じ光景がみられることだろう。
その中には当時の上田さんと同じ年齢の人や「これが最後」と足を運ぶ高齢者、母親に抱かれた赤ちゃんもいるかもしれない。
今回の聖火は、あまりにも多くの命が失われた東日本大震災からの復興の象徴でもある。希望をのせた炎は、人々の胸にどのような記憶を刻むだろう。(増)