国原譜

今夏に自宅の押し入れを整理し、段ボール…

 今夏に自宅の押し入れを整理し、段ボール箱の中で眠っていた書籍類を処分した。一つは月刊文芸誌「海燕」。昭和57年1月創刊号から約10年分。

 16年前に引っ越してから全く読まなくなっていた。もったいない気もしたが、他の人に役立ててもらう方がいいのでは、と売り払うことにした。得たのはわずか150円。

 「海燕」は平成8年11月号まで発行されたという。途中で購読を止めたので、いつまで発行されていたのか知らなかった。自分が購読を止めた理由も定かでない。

 性的少数者(LGBTなど)をめぐる問題で月刊誌「新潮45」が休刊するという。前身雑誌の創刊は「海燕」と同じ昭和57年だというが、こちらは記憶にない。

 創刊から休刊(廃刊)までの歩みに、読者はそれほど関心を持てないのでは。要は読者を引き付ける作品・記事・論文が掲載されているかどうか。継続が大切だとしてもだ。

 以前に本欄で、旧優生保護法下での強制的な不妊手術をめぐる感想を述べたが、LGBT問題との関連を思う。雑誌の存廃より、問題の論議の深まりこそが大事だと考えるがどうか。(北)

 

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