国原譜

橿原市の運転免許センターに免許の更新に…

 橿原市の運転免許センターに免許の更新に行った際、高齢の更新者の多さが目に付いた。家族に付き添われた人も少なくなかった。

 更新時講習での話では、高齢者の更新は混み合っている状況らしい。目にした光景は、前回更新時からの5年間で見慣れたものになっていたのかもしれない。

 高齢者の事故発生のたびに運転免許の自主返納や、完全自動運転を含む安全運転支援のクルマが話題になる。ただ県内の一般的な高齢の免許所持者がその流れに身をゆだね、期待が持てるかといえば疑問符も付く。

 免許返納後の生活を考えると、現況では代替交通手段が限られた場所も多い。返納の特典も一時的なものがほとんどだ。

 国も自動車メーカーを巻き込んで安全運転サポート車普及の方針を示す。だがおそらくは高価で、買い替えは容易でない。

 交通手段の整備や、安全機能付き車両の取得での補助といった官民協働の動きがなければ、高齢運転者の心は今以上には動かないのでは。命を守ると同様に移動、行動の自由の確保は人生100年時代で重要な要素の一つだと、敬老の日に思う。(智)

 

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