音羽山観音寺 後藤住職の花だより - ヤマトトウキと木魚編 2022年夏
関連ワード:

玄関の前に白い細かな花が咲いています。レースのように上品で、見たことがない花でした。住職と庭で立ち話。ヤマトトウキだと教えてもらいました。
ヤマトトウキと吊り木魚の話
ヤマトトウキは大和当帰と書きます。奈良県は昔から根を生薬とする栽培が盛んで、栽培が難しいことから一時期収穫量が減少したものの、葉をハーブとして利用することで再びヤマトトウキの栽培が活性化しています。
「ヤマトトウキはね、花が咲いたら枯れちゃうのよ。生薬用の根(薬事法により使用禁止)を取るために、花を付けないように切っていたのかも」
住職と庭で話す
種ができたら、来年用に植えるそうです。ヤマトトウキの葉入り当帰みそは、春ごろ本堂で販売します。
庭から無量庵の縁側に吊り木魚が見えます。何年も同寺に通っていても気づきませんでした。手彫りで個性的な吊り木魚は雨風があたり、無量庵に似合っていました。
「あ、それね。2500円」
住職の言葉に驚いてしまいました。さらに造形家が造った物では?の質問にも。
「たぶん外国製かも。中津川の馬籠のお土産やさんで安かったから買ったの。吊り木魚にしたらいいかなって思ったから」
縁側から木魚をたたきます。
カーン。
吊り木魚をたたく住職
「いい音でしょ。これで十分よ」
高価なものだけが良い物とは限らない。また住職に教えてもらいました。
音羽山観音寺
山の中にある尼寺。桜井市南音羽。
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。
火曜日閉門。
17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門。